【データリンク層】MACアドレスの仕組み

基礎

MACアドレス

MACアドレスとは、ネットワークに接続された機器(ノード)に付与される48ビットの一意のアドレスです。

MACアドレスの目的:機器(ノード)を識別すること

MACアドレスの表記には16進数が用いられ、以下のように表されます。
(例)10:1E:13:C6:0E:12 または 10-1E-13-C6-0E-12

8ビット毎の数字を1つのまとまりとして捉え、16進数で表しています。

MACアドレスは、以下のように構成されています。

①8ビット ②8ビット ③8ビット ④8ビット ⑤8ビット ⑥8ビット

緑色で塗ってある前半24ビット(①②③)は「OUI(Organizationally Unique Identifierと呼ばれ、機器を製造するベンダを表しています。

後半24ビット(④⑤⑥)は、ベンダが任意に設定できる番号であり、MACアドレスが一意になるように設定されます。

【参考】

OUIの①のうち、下位2ビットは特殊ビットになります。
(以下、OUIの①を細分化したもの)

A B C D E F G H

Gは「I/Gビット」と呼ばれ、0ならグローバルアドレス、1ならローカルアドレスであることを表しています。

Hは「G/Lビット」と呼ばれ、0なら個別アドレス(ユニキャストアドレス)、1ならグループアドレス(マルチキャストアドレス)であることを表しています。

ユニキャスト(ユニキャストアドレス)

ユニキャストとは、あるホストを宛先とする通信です。

ユニキャストの目的:1対1の通信を実現すること

宛先には、ユニキャストアドレスを指定します。

ユニキャストアドレス」とは、通信したい相手の宛先MACアドレスのことです。

ユニキャスト通信のイメージは、以下の図を参考にしてください。
※MACアドレスは適当に設定したものです。

ここでは、以下のようなユニキャスト通信を想定しています。
送信元(MACアドレス):機器A(AA:AA:AA:AA:AA:AA)
宛先(MACアドレス):機器B(BB:BB:BB:BB:BB:BB)

ブロードキャスト(ブロードキャストアドレス)

ブロードキャストとは、ネットワーク内のすべてのホストを宛先とする通信です。

ブロードキャストの目的:ネットワーク内のすべてのホストに対して同時に通信すること

宛先は、ブロードキャストアドレスを指定します。

「ブロードキャストアドレス」とは、「FF:FF:FF:FF:FF:FF」です。

こういうものだと覚えておくしかありません。

ブロードキャスト通信のイメージは、以下の図を参考にしてください。
※MACアドレスは適当に設定したものです。

ここでは、以下のようなブロードキャスト通信を想定しています。
送信元(MACアドレス):機器A(AA:AA:AA:AA:AA:AA)
宛先(MACアドレス):ネットワーク内のすべての機器(FF:FF:FF:FF:FF:FF)

マルチキャスト(マルチキャストアドレス)

マルチキャストとは、あらかじめ設定されたグループ(マルチキャストグループ)を宛先とする通信です。

マルチキャストの目的:設定した任意のグループに対して同時に通信すること

宛先は、マルチキャストアドレスを指定します。

「マルチキャストアドレス」とは、「01:00:5E:XX:XX:XX」です。
ここでの「XX:XX:XX」には、マルチキャストIPアドレスの下位23ビットの値を設定します。

なので、ネットワーク層においてマルチキャストが指定された場合に使用するため、データリンク層でマルチキャストアドレスを設定することはできません。

マルチキャスト通信のイメージは、以下の図を参考にしてください。
※MACアドレスは適当に設定したものです。

ここでは、以下のようなマルチキャスト通信を想定しています。
送信元(MACアドレス):機器A(AA:AA:AA:AA:AA:AA)
宛先(MACアドレス):マルチキャストグループに属している機器(01:00:5E:XX:XX:XX)
マルチキャストグループ:機器B、機器C

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